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U.Kaye Presents いつか、New Orleans

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by UKaye

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semスキン用のアイコン01 Wicked祭りは続く  semスキン用のアイコン02

2004年 11月 26日

さて本日は、sabretoothさんWickedに関する記事を読んだ上で、自分が誤解していた部分、見落としてしまった部分などについて触れてみたいと思います。観る前に読んどきゃよかった。

ほとんど台詞が聞き取れていなかった私は、「Glindaの嫉妬」というキーポイントは、完全に見落としていました。確かに、FiyeroをElphabaに奪われちゃうんだけど。「自分は人気者だし、Fyeroの一人ぐらいくれてやる」くらいに構えてるものかと勝手に解釈して・・・はい、私は女心が理解できない男です。この点と、熱烈に受講したがっているMorrible夫人の魔法セミナーに、自分は認められずElphabaがあさっさり許可された点。この作品のキーとなる重要なポイントですね。そして、Fiyeroについての嫉妬心が昂じて、間接的ではあるがElphabaの妹Nessaroseを殺す結果にいたってしまったこと。前のレポートで、私はGlindaを「憎めない存在」と表現していましたが、この事実を知ってからは・・・憎みたくないんだけど、それでいいのか、と葛藤する日々が続いています(やや大袈裟)。

Fiyeroもかなり重要な役どころですね。"Dancing Through Life"での登場シーンからして、ドラ息子の雰囲気は伝わるんだけど、最初から「脳ミソがなかった」ってことが理解できなかったところが、私の甘いところです。勉強ができた上で遊び狂ってるドラ息子いますからね。だから、Dillamond公職追放のシーンからElphaba寄りになっていく過程を、元々そういう男だったんだと普通に受け止めていました。違いますね、Fiyeroの成長物語が、この作品には盛り込まれているわけです。

NessaroseがBoqに魔法をかけて心臓を奪ってしまったこと、怨念で最初から殺すつもりで魔法を掛けたのだと思い込んでいましたが、ここは救われました。「心を奪って自分のものにする」魔法を間違えて、「心臓」を奪ってしまったというオチで、うまくまとめてますね。よかった、可愛いネサが怨念なんか抱いちゃいけません。まあ、結果的に悪いことしたことには変わりないんだけど。

「勇気のないライオン」のエピソードは、しっくり来ませんね。Elphabaを憎むように、ブリキ男に変わったBoqにけしかけられるわけだけど、このライオン君は、自分を檻に閉じ込めた黒幕を知らないってことなのかな?彼は、Elphabaをやっつけた(つもりになった)後、しっかり救われたのか気になる。「オズの魔法使い」でのオチで見られるように、Wizardから「君に足りないのは勲章だ」なんていわれて、単純にそれで勇気を得たつもりになっちゃって、おしまいなのかな?自分から勇気を奪い取った張本人が、その勲章をくれた人物だとは知らずに。

Wizardが去ったあとのオズの国って、「オズの魔法使い」では、案山子君が政治をつかさどることになっていたわけで、でも実際はGlindaに引き継がれて、案山子君は実はElphabaの元へ消え去っていった。つまり、案山子とGlindaの、今後のオズの国に関する何らかの話し合いは持たれたハズだ。どんなことを言って案山子君は政権を放棄したのだろうか。そしてその案山子がFyeroであることを知らずに向き合ったGlinda。気になるなー。

私がこの作品でGlindaの魅力ばかりを感じていたのは、英語がわからなかったから直感的に伝わるGlindaのキュート&コミカルさにばかり目が行っていたのが原因でしょう。そして、Fiyeroを奪ったElphabaへの嫉妬として、Nessaを殺すようにMorrible夫人を誘導してしまった負の側面を感じずにいることができたわけで。しかし、内容を理解すると、この作品の大きなテーマとして、「善いこと」「正しいこと」をしたつもりで、Dillamond, Nessa, Fiyeroを不幸に陥れてしまっているElphabaのジレンマが挙げられることが分かります。それは、Glindaの台詞によるツッコミで確認されますね。Elphabaの存在意義、絵に描いたような正義の味方くらいにしか考えていませんでしたが、恐れ入りました。観る前に分かって臨めば、もっと深く作品を楽しめたであろうと、ホント後悔しております。

以上ご覧になったとおり、私のミュージカル鑑賞は、分かっていないことが多々あることをご理解いただけると思います。こんな状態で観劇記を書くというのは非常に恥ずかしいのですが、それでも、書くことによって、皆様からのフォローが得られて理解が深まるので、自分のために書いています。読者の方に見苦しい点はあるかと思いますが、その点は勘弁してください。sabretoothさん、ありがとうございました。

by UKaye | 2004-11-26 05:18 | Broadway